防犯性の高い注文住宅にしたい!設計段階から防犯対策について考えよう
せっかくこだわり抜いて作る注文住宅であれば、デザインや耐久性だけでなく防犯性にもこだわりたいものです。しかし、いざ防犯対策をしようと思っても、どのように進めればよいのかわからない方もいるのではないでしょうか。本記事では、設計段階からできる防犯対策について解説するので、家づくりの参考にしてみてください。
一戸建ての防犯性は低い?狙われやすい家の特徴は?
まずは一戸建ての防犯性と、狙われやすい家の特徴から見ていきましょう。
一戸建ての防犯性は低い
警察庁の「住まいる防犯110番」によると、残念ながら一戸建てはマンションよりも防犯性が低いというデータが出ています。侵入窃盗の発生場所では一戸建てがもっとも多いほか、認知件数の割合ではマンションは14.8%ですが、一戸建ては3倍近い43.9%という数字となっているのです。
これは一戸建てのほうが侵入できる高さに窓が多いこと、かつマンションのように管理人による監視もないことが大きな理由でしょう。
狙われやすい家の特徴
狙われやすい家の特徴としては、周辺の人通りや街灯が少ないこと、足場にできる物置などがあること、見通しが悪く隠れやすい場所にあることなどが挙げられます。
周辺の人通りや街灯については自分でコントロールできない部分ではありますが、注文住宅であればある程度自分の思い通りに窓や物置の位置、立地、間取りを変えられるでしょう。防犯性を高めるにはどうすればよいか、建築会社にも相談してみてください。
侵入されやすい場所は?場所別防犯対策
続いては、一戸建てで侵入されやすい場所とその場所の防犯対策を見ていきましょう。
窓の防犯対策
窓はもっとも侵入されやすい場所なので、注意が必要です。窓の鍵を複雑で開けにくいものにしたり、割られないように窓を強化ガラスにしたりといった対策が考えられます。さらにアラームやセンサーを設置し、異常があった際に軽微会社へ連絡が入るような措置をとっておくと安心でしょう。
そのほか、窓ガラスをはめごろし窓にしたり、窓のサイズを人が通れないサイズにしたりする対策もあります。
玄関ドアの防犯対策
玄関ドアにもピッキングや鍵のこじ開けによる侵入のリスクがあるので、防犯対策が必要です。ピッキング対策には鍵の表面が凸凹しているディンプルキーが有効だとされており、ピッキングに時間がかかるようになります。空き巣は侵入に時間がかかるほど侵入を諦める可能性が高くなるのです。また、シンプルですが2重ロックやドアガードも有効なので、検討してみてください。
外構の防犯対策
最後は外構の防犯対策についてです。外構にも防犯対策をすべきポイントはいくつかあります。まず、不審者の侵入が分かりやすいように外構はオープンなつくりにするのが有効的です。高い木や塀で家を囲うと、侵入した後に見つかりにくい格好の場所となってしまうので注意しましょう。
また窓の下に足場となる室外機や物置を設置しないこと、不審者の足音が分かりやすいように庭に砂利を敷くのも効果があります。
防犯性を高めるには土地選びも重要!
防犯性を高めるには土地選びも重要ですが、具体的にどのように土地を選べばよいのでしょうか。最後に、防犯効果のある土地を選ぶポイントを解説します。
見通しのよい土地を選ぶ
先述したように、見通しが悪く隠れやすい土地の住宅は空き巣に狙われやすくなります。裏を返せば、空き巣にとって見通しのよい土地の住宅はそれだけ隠れる場所がなく、目撃されるリスクが高まるということです。防犯対策としては、家の周りの人通りが多いこともプラス要素ですが、家の脇や裏が死角になっていると狙われやすくなるので注意しましょう。
夜でもある程度人通りのある土地を選ぶ
空き巣は人目につくことを避けるため、夜間の留守を狙うことが多いとされています。しかし、夜間でも人通りのある土地に家を構えていれば、それだけで空き巣にとって狙いにくい家になるということです。土地探しの時点から、昼間だけでなく夜間の人通りがあるかどうかを見ておくとよいでしょう。周辺に街灯や店の灯りがあればさらに安心材料となります。
公園が目の前にある立地は避ける
空き巣は犯行前、念入りにターゲットの留守の時間や家の周辺の様子を下見します。その際、家の目の前に公園がある場合は犯人にとって大きなチャンスです。公園にいれば長時間周囲の様子をうかがっていても不審に思われる心配はないため、充分な下見のチャンスを与えてしまうことになります。
よい立地があったとしても目の前に公園がある場合は、防犯的な観点ではあまりおすすめできません。
まとめ
本記事では注文住宅の防犯対策について解説してきました。セキュリティが保たれているマンションと違い、一戸建ては空き巣などの被害に遭いやすくなっています。立地選びの段階から人通りが多い場所や見通しのよい場所を選び、空き巣が周りに近づきづらい住宅を建てましょう。
設計の段階では侵入のリスクがある窓や玄関にも充分な防犯対策を徹底し、同時に外構にも気を配るようにすると安心です。外構もオープンな造りにし、不審者の足音が響くように砂利を敷くなどの対策をしましょう。自分のこだわりをもって建てる注文住宅なので、自身や家族、大切なものを守るために防犯対策にも手を抜かずに家づくりを進めてください